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09月19日-01号

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  1. 岩美町議会 2006-09-19
    09月19日-01号


    取得元: 岩美町議会公式サイト
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    平成18年 9月定例会       平成18年第5回岩美町議会定例会会議録(第1号) 平成18年9月19日(火曜日)            出  席  議  員(11名) 1番 竹中 一浩君     2番 日出嶋香代子君     3番 芝岡みどり君 4番 柳  正敏君     5番 船木  祥一君     7番 澤  紀嘉君 8番 船田 爲久君     9番 足立  義明君     10番 田中 克美君 11番 廣谷 直樹君     12番 津村  忠彦君            ~~~~~~~~~~~~~~~            欠  席  議  員( 1 名) 6番 太田 頼雄君            ~~~~~~~~~~~~~~~            説 明 の た め 出 席 し た 者 町長      榎 本  武 利君    助役      西 垣  英 彦君 岩美病院事業管理者            教育長     大 黒  啓 之君         野 澤  健 二君 総務課長    岡 田  康 男君    財務課長    長 戸    清君 自立推進課長  城 戸  昭 人君    福祉保健課長  仲 山    学君 住民生活課長  上 田  繁 人君    産業観光課長  川 上  寿 朗君 地域整備課長  廣 谷  幸 人君    上下水道課長  小 椋  幹 雄君 教育委員会次長 山 口  浩 司君    岩美病院事務長 平 井  和 憲君            ~~~~~~~~~~~~~~~            事 務 局 職 員 出 席 者 事務局長    宮 本  晶 夫君    書記      池 内  ちゑ子君            ~~~~~~~~~~~~~~~            議  事  日  程 (第 1 号)                    平成18年9月19日(火)午前10時開会(開議) 第1 会議録署名議員の指名について 第2 会期の決定について 第3 一般質問            ~~~~~~~~~~~~~~~            本 日 の 会 議 に 付 し た 事 件 日程第1から日程第3まで            ~~~~~~~~~~~~~~~            午前10時0分 開会(開議) ○議長(津村忠彦君) ただいまの出席議員は11名です。定足数に達しておりますので、これより平成18年第5回岩美町議会定例会を開会します。 直ちに本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、あらかじめお手元に配付したとおりです。 日程に入るに先立ち、諸般の報告をします。 本日、岩美町監査委員から平成18年5月から7月までの例月出納検査の報告があり、お手元に配付しております。 次に、6月から今定例会招集までの間の議会関係の行事についてお手元に配付しております。 次に、本日町長から議案21件が提出され、受理しました。また、本日までに請願、陳情等15件を受理しましたが、本件は会議規則第92条第1項の規定に基づき、お手元の請願、陳情文書表のとおり所管の常任委員会に付託しましたので、御審査の上、結果の御報告をお願いします。 次に、太田頼雄議員は療養のため、今会期中欠席する旨の届け出がありました。 以上をもって諸般の報告を終わります。            ~~~~~~~~~~~~~~~ △日程第1 会議録署名議員の指名について ○議長(津村忠彦君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第118条の規定により、議長において竹中一浩議員日出嶋香代子議員を指名します。            ~~~~~~~~~~~~~~~ △日程第2 会期の決定について ○議長(津村忠彦君) 日程第2、会期の決定の件を議題とします。 本定例会の会期について議会運営委員会で御審査いただいておりますので、議会運営委員長澤紀嘉議員から報告を求めます。 澤紀嘉議員。 ◆議会運営委員長澤紀嘉君) ただいま議題となりました会期について、9月12日の議会運営委員会で審査いたしました。その結果、本定例会の会期は、本日から9月21日までの3日間とすることに決定しました。 以上、報告を終わります。 ○議長(津村忠彦君) お諮りします。 今定例会の会期は議会運営委員長の報告のとおり、本日から9月21日までの3日間としたいと思います。これに御異議ありませんか。            〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(津村忠彦君) 御異議なしと認めます。したがって、本定例会の会期は、本日から9月21日までの3日間とすることに決定しました。 なお、会期及び審議の予定につきましては、お手元に配付したとおりでありますので、御了承お願いします。            ~~~~~~~~~~~~~~~ △日程第3 一般質問 ○議長(津村忠彦君) 日程第3、一般質問を行います。 お手元に配付のとおり質問の通告がありましたので、順次質問を行うことを許します。 田中克美議員。 ◆10番(田中克美君) 議長から質問のお許しをいただきましたので、通告の順に質問をいたします。 まず最初に、介護保険料減免制度についてでありますが、3月の議会で私の一般質問に対して、町長は介護保険料を支払うことができないような人が出てはならんと、個別に減免申請の制度を取り入れても対応する柔軟性は持ちたいということを答弁をされました。その後、税制の改正が実際に施行されて負担が大変になって、いろいろと高齢者の方々からさまざまな声が聞こえてまいりますが、この答弁されたことを私端的に、これが実行が急がれると思うんですが、どうでしょうか。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) おはようございます。 介護保険料減免制度を町独自として早急に検討すべきだということでありまして、御案内のように介護保険1期、2期6年を超えて、3期目の7年目に入りました。我々も非常に高い1号被保険者の方の保険料引き上げ率になったという経過を踏まえて、3月議会では、御質問の中にありましたように答弁をいたしました。そして、実際6月から、普通徴収ということの中で、保険料をいただいてきております。そしてまた、議会の議員の皆さんは7月の選挙ということの中で、町民の方々からいろいろな意見を伺われただろうというふうにも思っております。 やはり支払うことが本当にできないような実態になってくるのであれば、本当に減免制度というものも柔軟に考えていかなくてはならんということは申し上げましたけれども、基本的に介護保険保険料ということで、被保険者の皆さんに保険料という形で負担をしていただくという基本的なルールによって運営をなすべきものだというふうに思っております。町の方に、減免の相談という形で、余りお越しになっておられんという状況でございます。各市町村保険料等々も十分参酌をしながら、今後推移を見守りたいというふうに思っております。 ○議長(津村忠彦君) 田中議員。 ◆10番(田中克美君) 言ってこないから様子を見るんだということですけど、そもそもこの介護保険では、収入がなくても保険料を支払うという制度です。それから、国民健康保険と違って、同じように強制、全員加入にもかかわらず、所得が低いということを理由にした減免規定ちゅうのはないわけです。これはそもそものこの制度の欠陥だと思うんですけれど、そういうふうには思われませんか、町長。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 制度的に欠陥というふうには考えるべきでないというふうに思っております。 ○議長(津村忠彦君) 田中議員。 ◆10番(田中克美君) 例えば老齢福祉年金だと月額3万3,000円ほどです。その人でも2,308円ですが、月額にすると。これだけ払うんだったらまだいいかもしれませんけど、生活していくわけですから、ほかの負担も当然あるわけです。そういう中で、収入があるかないかを問わず、一律に保険料を支払わなきゃならんと、もちろん金額は多寡はいろいろあるわけですけれど、それは社会保険全員強制加入という保険の制度からすると私は欠陥だと思うんですけれど、それは制度として欠陥ではないという認識は私はどうかと思います。 それで、そうすると、町長が言われた個別に対応する柔軟性を持ちたいというのは、言ってきたら相談に応じると、しかし行政としては言ってきたときに相談に応じるというのでは、そもそもそういう対応はおかしいんじゃないでしょうか。一定のたてりというものが当然あって、それで対応するのが筋で、そうすると、じゃあ何件相談が見えたら、そのたてりをつくるのかということになると思うんですけど。
    ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 被保険者の方々に制度の根幹部分をしっかりと理解をしていただくということが必要だと。保険制度が改正をされる中で、集落座談会に出向いて、そういった理解を得る取り組みをするとともに、低所得の方々、もしその保険料が払えないというような事態については御相談くださいということを当然言ってきておるわけであります。そして、やはりこの制度を補完をするということでは私はないと思いますけれども、やっぱり先ほどもございましたように、生活全般にかかわってくると、負担という点で言えば、それをやはり生活保護の中できっちりと対応をしていくことも必要だと思います。収入一点だけをとらえて一律に制度をつくるというのは、被保険者負担の原則から非常に難しいというふうにも考えております。 ○議長(津村忠彦君) 田中議員。 ◆10番(田中克美君) 一律につくるのはおかしいと言われますけど、そのたてりがない方がおかしいんですよ、行政の対応としては。言ってきた個々の人たちに、その場その場で町長が判断をして対応するというのは、何らかのたてり基準があって対応するのが、行政としては当然とるべき姿だと思うんです。だから、そういう点からいえば、私は町長が言われるのはどうも納得しかねるわけです、個々に対応すればいいというのは。まさに、個々に対応するためにたてり基準が要るんですと思うんです。それが行政じゃないですか。もう一度。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) たてりという点でおっしゃるわけですけれども、個々の事例やケースによって判断をせざるを得ないというのは、それは払える能力があるかどうか、支払えない事情があるのかどうかという点では、やっぱり個別によらなければならんのではないでしょうか。 ○議長(津村忠彦君) 田中議員。 ◆10番(田中克美君) 個別によるときにこそたてりが要るんですよ、基準が。さじかげんじゃないわけですから、そういうことを言ってんです。それすらもつくるつもりがないというのが今の答弁だったと思いますが、もしそれで、いや、そうではないという答弁があれば伺いますが、時間がないので次に移ります。 次に移る前に、最初に私が紹介した個別に減免申請の制度を取り入れても対応する柔軟性を持ちたいという答弁は、いっときの答弁だったというふうにしか受けとめれませんが、いや、そうじゃないんだというのであればその点も答えていただければいいですが、いっときの答弁なんだということなら答えなくても結構です。 2つ目介護予防取り組みに対する支援ですが、これも町長、議会でのやりとりの中で何度か、3月議会でもそうでしたが、地域における介護予防、町長の言い方をすると、隣近所で支え合う仕組みづくりを促進していくことが介護保険料の抑制につながるということを、町長は繰り返しこの議会でも述べておられます。そこには、その町長の答弁の認識の中には、介護保険サービスだけでは、高齢者の生活を支えていくのには不十分なんだと、それだけでは足りないんだということが、単に介護保険料の抑えるか抑えないかということだけじゃなくて、認識にあるというふうに私は受けとめておるんですが、違いますか。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) まず、前の問題で介護保険制度減免措置に関して、私の3月議会の発言が再度その真意をただされたと思いますけれども、制度をつくっていく、負担割合を決めていく段階から減免を取り入れろと、全体を安くするということも含めてだったと思いますけれども、おっしゃるから、実際に施行をし、そして不具合が生じたら、不具合については見直すんだという考え方で御答弁をしたつもりであります。 それから、2点目の介護予防の住民が支え合う仕組みづくりについてですけれども、介護保険サービスばかりでは不十分という点も一つはございますし、そしてまた介護保険対象者をいかに少なくしていくかという取り組みについては、住民同士の支え合い、これが一番必要だというふうに考えております。 ○議長(津村忠彦君) 田中議員。 ◆10番(田中克美君) ことし介護保険の制度が変わって、これまで地域での介護予防取り組みというものが、大方介護保険の制度の枠の中に取り込まれるというふうに変わったわけです。そのことで、これまで岩美町では各地区単位でふれあい教室というのを社協に委託してやってきたわけですけれど、これが制度としてはなくなって、そのために国の事業費、それから県の事業費というものがなくなったために、今岩美町も事業そのものがなくなったということでやめたわけです。社会福祉協議会は地域での介護予防を支援するということで、若干の財政支援も含めて、人的な支援等も含めて、地域における自主的なそういう支え合いの活動を支援していると。ここの点では、社協あるいは地域での自主的な取り組み、大いに結構ですし、ところがそういう地域における介護予防、自主的な活動について、それにお任せだけでええのかということを思うわけです。お任せだけではいかんから、社協も人の支援、財政もわずかですよね、一つのこのグループに対して、そういうことをやっておるわけです。激励の意味もあると思いますけれど、そういう地域における取り組みに対して町の独自の支援というものはどう考えておられるのか、お尋ねします。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) まず、介護予防についての町の取り組みについて、やはり制度が大幅に変わってきたということもございますけれども、非常に立ち遅れてしまっておるなという印象を持っております。それは、御存じのようにすこやかセンターを中心にして、もっと集落であるとか、小さい単位に積極的に人材を育成する、あるいは組織を立ち上げてもらうという取り組みがどうも遅れておるように私自身は反省をしておるところであります。 また、社会福祉協議会についても、やはり福祉サービスを提供する事業者という形を追求せざるを得んということもございます。もっと社会福祉協議会とも連携を図る中で、隣近所、集落が支え合う仕組みというのをぜひつくるべきだというふうに思っております。 財政支援については、やはり介護保険の制度の中では介護保険の会計の中での枠組みというのが示されておりますけれども、担当する保健福祉課とも十分協議をして、新しい町の助成制度等についても考えていきたいというふうに思います。 ○議長(津村忠彦君) 田中議員。 ◆10番(田中克美君) 今の答弁がありましたんで、本当に積極的に関係方面とよく協議をして、いわばいわゆる実効性がある取り組みをしてほしいと思うんです。本当に今の状態、町長、反省ということで述べられましたけど、今の状態でもし仮にいくとすると、結局岩美町としてはふれあい教室に関していえば、400万円を予算計上して取り組んできたわけですけれど、社協や地域の自主的なグループに任せて、町が使ってきた財政支出を減らしただけだということに、そういうそしりを招かれんようにしていただきたいというふうに思います。 それから、私は県の副知事に、これらの問題について交渉したときにも述べたんですけど、市町村が独自に介護保険の制度の枠でない事業を、こういう予防活動事業取り組みを自主的にする場合は、当然県もその分は予算がつかなくて済んでるわけですから、そこを考えたら、積極的な県独自の補助制度をぜひ創設してほしいということを言ったんですけれど、そうした県に対する補助制度を求めることもしてほしいと思うんですけど、その点はどうでしょうか。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 県の対応について、町としても制度をちゃんとつくらせるべきでないかという御意見でございます。総合交付金という制度の中に、多分入れてもらえるような町独自の仕組みといいますか、取り組みをもって要望すればかなうんではないかというふうに思います。よく町が主体的に取り組んで、それを県にバックアップさせるように努力をしてまいりたいと思います。 ○議長(津村忠彦君) 田中議員。 ◆10番(田中克美君) 続いて、学校給食費父母負担の軽減について質問いたします。 「教育の町いわみ町」ということを掲げて、いろいろ努力をしてきたわけですけれど、私は次の施策としてこの問題、給食費父母負担の軽減ということを、ぜひそれに取り組んでほしいと思っているんです。これは単に子どもたちが給食を食べるということに公費を使うということだけじゃなくて、従来から私、公費の町内循環ということを何回もこの質問の中でも取り上げてきましたけれど、やっぱり農業、水産業の振興ということからも、あわせて公費を使うと、投資をすると、投資というのは変な言い方ですけど投資をするということで、この問題をぜひ、いわば複合的に考えていただきたいと思いますし、そういう考え方に立てば、子どもたちの教育にお金を使う、それから農業、水産業の振興にお金を使うということで大きな意味があるというふうに思うんですけれど、その角度から考えてみてはどうかと思うんですけど、どうですか。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 学校給食費を公費を投入をして保護者負担を軽減せよということでございます。学校給食につきましては、昭和29年に国が法律をつくって、順次各自治体が給食制度ということを取り組んできて現在に至っております。そういう中で、食材にかかる部分だけを保護者の負担でいただいておるわけであります。施設の経費や、あるいは人件費、そういったものが当然公費、税金で対応をしておるということであります。県下の各市町村の1食当たりの給食費というのを十分参酌をしながら、価格について突出するようであれば、公費で補うということも考えていかなくてはならんというふうに思っております。 現在のところ、かなり経済の域内循環という点でとらえても、地産地消、地元町内での調達率あるいは鳥取県内での調達率という点では、他町に比べてかなり高い数字を岩美町は実行してきております。特に、あとパンと御飯について、やはり今3回週実施をしておりますけれども、できれば私としては御飯だけは弁当は家庭から持ってきてほしいというふうに、この給食については考えておるところであります。非常に米飯給食ということの中で、一人ひとりに弁当として、あるいはタッパーみたいなもんですか、そういうことに詰める経費がかかっておるようでありまして、安くしていったり、あるいは地産地消をさらに進めていくのは、そういう方法が一番いいのではないかなというような考え方も持っております。 ○議長(津村忠彦君) 田中議員。 ◆10番(田中克美君) 私は農業、水産業の振興ということをあわせてというふうに言ったのは、まさに食材にかかるからなんです、食材にかかる負担。そこで、負担軽減と両方にかかった経費、公費の使い道ということになるとこに着目していってるわけですけれど、私この質問通告をしてから当時いろいろ調べてたら、南国市の学校給食のことをちょっと読む機会があって、市内でつくる、平野部でつくるほか、米は時期が、高知ですから早場米で商品価値が高いと。ところが、山間でつくる米は売れないと。それを援助する、支援するということで、その米を使うということにしているわけです、もう10年ぐらいたつそうですけど。それで、ほとんど御飯ということで、しかもおいしく食べてもらうために一升炊きがまを教室に持ち込んで、食事の時間に合わせるようにスイッチ入れるということだそうです。主食をきちんとし、さらにそれに副食を加えて、本当に子どもたちが喜んで食べられる食事をして、しかも地産地消の割合をうんと高めて、文字どおり地域内でお金が回るということに取り組んでいるというのがありまして、ああ、そこまでやるんかと実は私は思ったんですけれど。私も、他の自治体より岩美町の率が高いのは知ってるんですけど、本当にそれがいろんな知恵を使ってとことんやっぱり追求するということをやっていく、その努力をぜひ求めたいと思う気持ちもあって、この父母負担の軽減という提案をしてると。 それから、単に何か給食費を減らす、それがいいか悪いかっちゅう話だけじゃなくて、やっぱりちょっとさっき言いましたけど複合的に、いわば投資効果を考えていくという観点から、ぜひこの問題は検討をしてほしいと思いますし、何か御飯を詰めてきてもらったら安くなるみたいな話じゃないと思いますんで、もう一度答弁を。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 質問の御趣旨は十分私も理解をしておりますし、同感をいたしております。 ○議長(津村忠彦君) 田中議員。 ◆10番(田中克美君) よく本当に突っ込んだ検討をしてほしいというふうに思います。 それでは、4番目の人事評価制度について質問します。 通告にも書きましたけど、経済産業省が8月10日に人材マネジメントに関する研究会研究報告、これは3月にまとめたもののようですけれど、8月10日に公表をしたわけです。私も、ちょっと分厚いもんで全部は読んでませんが、大方目を通してみました。それで、これ、町長、担当課長、目にされましたか。ちょっとそれから聞こうかな。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 正直に申し上げて、質問を受けまして、抜粋をしたものを斜めに目を通したということであります。 ○議長(津村忠彦君) 総務課長。 ◎総務課長岡田康男君) 私も報告書の方は、ざっとですけれども見させていただきました。 ○議長(津村忠彦君) 田中議員。 ◆10番(田中克美君) それで話がしやすいですが、成果主義というのが導入されて、日本で富士通が最初だと言われてますけど、15年ぐらいたつわけです。それを学者の人たちがまとめて研究をしたわけですが、導入目的に照らしてどうだったかと、効果がどうだったかというのを、この報告書の中では、効果があったのは人件費の圧縮だということです。社員一人ひとり能力アップにつながっていないというのがもう一つと、それから企業の業績向上につながっていないという、導入目的の3つに照らして成果があったのは人件費の圧縮のところで、あとの2つはそうじゃないと、効果が上がってないというのが研究報告書の結論だと思います。それで、それだけじゃなく、効果が上がってないだけじゃなくて、この成果主義導入に当たって予想をしていなかった問題が浮き彫りになってるということを、4点指摘をしているわけです。 1つは、納得感の低下という、これは働いている人の納得感の低下というふうにまとめてますけれど、いわゆる評価と賃金の関係ですけれど、納得してるという人が、労働者ですけれど、成果主義を採用していない企業より低いんです、調査結果を見ると。それから、評価者によって評価のばらつきがあるとか、成果の測定が困難な部署があるとか、そういう点でも納得感に大きな問題が生じているというのが、この納得感が低下してるという第1点の指摘の中身です。 それから、組織力の低下というのが2つ目にあって、仕事が細分化、個人化されると、それから個人間競争によってチーム力、チームワークが低下すると、それから組織統合力の低下という3つ上げて、いわば組織全般において問題が表面化してきたと言えるというのがこの報告書の指摘ですけれど、要するに組織力の低下というのは、組織として目的を達成し、業績を上げていくための能力が低下しとるというのが2番目の問題なんです。 それから、岩美町にとって非常に重要だと思うのが、もう一つ、人材育成機能が低下してるというのが指摘の3点目です。人材育成ということを、いわば主目的っていいますか、最大の眼目にして人事評価制度というのを取り入れることにしているわけですけれど、岩美町が。ところが、育成機能が低下すると、この成果主義の導入によって、これが15年間の日本における成果主義の到達した地点だと、結論だということです。 それから4つ目に、現場が疲弊しとると、これ中身は詳しく言いませんけれど。要するに、こういう岩美町の職場、そして職場の能力アップ、活力に一番期待をかけている町民の立場からすれば、とんでもない結果が指摘をされてると。報告は、その結論として次のように言っています。 日本の成果主義は、本来は向上を目指したところの個人の意欲には逆にマイナスのインパクトを与え、組織力や育成機能にも解決すべき問題を残した。導入目的がいかなるものであったにせよ、コスト削減への寄与こそをいつの間にか期待されるようになった。賃金と評価に偏った改革にほかならなかった。これらの状況をそもそも論に立ち返ってとらえ直し、本来あるべき方向へとかじを切り再生を果たしていくためには、一面に偏ったものではない総合的な指摘に立った人材マネジメントこそが必要であるというのが、この報告書のこの15年間を総括した結論なわけですけれど、これを読まれて、町長は要約といいますか、既に読まれたようですけれど、どんなふうに受けとめられましたか。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 町が今取り組んでおる人事評価制度について、先ごろ経済産業省が公表した資料に基づいて御質問いただきました。3月にでき上がったものがなぜこんなに遅く、あるいは途中、中間報告みたいなものもすべき話を、自分といいますか、推進をしてきた立場から不利な中身があるんで、こんな状況になったのかなというふうにも思わざるを得ないと思います。これまでの人事評価制度あるいは成果主義という点で取り組まれた検証については、御指摘のようにいろんな問題点があったと。なぜそれが成功しなかったかということについても詳しく触れられております。やはり、いわゆる賃金ということを抑制をする仕組みという位置づけがなされ、導入の一番大きな契機になっとるということが問題であっただろうというふうに思います。そして、バブル経済が崩壊をすることへの急激な経済変化に対応する一つの手段として取り入れられたと、急遽取り入れられたということが、こうした矛盾といいますか、失敗という形で述べられておるというふうに思います。 そして、指摘の中に人材育成そのものを非常に壊してしまうというか、そういったマイナスの結果が出たというふうに指摘もしておりますけれども、岩美町は、今の人事評価制度というのは人事育成を基本ということでこれまでから述べさせていただいておる、このことを御理解いただきたいと思いますし、制度そのものを格付された、いわゆる賃金ベースをということの職員との理解ということではなくて、制度そのものの仕組みを職員と一緒につくり上げていくという体制で進んでおります。この報告書の中でも、今後の方向性というようなことで、そういった反省点を踏まえて人材育成なり、人事評価というものをどういう方向に持っていったらいいかという部分も示されておると思います。そういったことを十分に参考にしながら、行革の推進委員会を初めとして、町民のもう大多数の皆さんが求めておられる取り組みでありますので、続けていかなければならんと思っております。 ○議長(津村忠彦君) 田中議員。 ◆10番(田中克美君) 町長はもう始めてるから、あるいは前のときも議会が求めたじゃないですかとか、町民が求めてるじゃないですかと、自分が発案したもんじゃないと言わんばかりの答弁を前にされましたけれど、今も町民の大多数が求め、これ岩美町に限っていえば町民ですけれど、いわば民間では相当の七十何%ぐらいのところが採用してというような状況でした、たしか。それが、今公務や、あるいは病院とか教員、教育の中まで広げようというようなとこまでいきょうるわけ、進みょうるわけですけれど、町長言われたように、町民があるいは議会が今まで求めてきたんだから、だからやるんだというのはおかしいと思うんです。ちょっとさっき町長も言われたように、何かもっと早く発表してくれりゃあもっと参考になったのにみたいなことを言われましたけれど、いや、3月が何で8月に公表になったのかと、それまでも中間の報告でもあってもよかったんじゃないかみたいなことを言われたんでしょ。要するに、今まで、今町が取り組んできている評価制度というのが、そういうこの日本でやられてきた15年間の中でやられたきたもの、若干手直しはありますよ、納得感という点で言えば、要するに評価を受ける者と相談しながらやっていくというようなもん、そういう部分的な訂正はあるんです。 しかし、評価のばらつきだとか、成果測定が困難な部署があるとか、個人間の競争あるいは個人の業績や成果、目標、管理等々、やっぱり個人に偏るわけです。また、岩美町は、この間体制を考える場合でも、一人ひとりがばらばらで仕事するということがないように、できるだけ集団の力を発揮するようにという方向で、そういう問題意識で、私は町長なんかもこの体制を考えてきたと思うんです。ところが、そういう方向とは逆なんです、これは、成果主義は。どうしても個人間個人間の個人の評価なんです。個人間の競争力、競争は強まるが、しかしチームとして仕事をするということについては物すごく問題点がある。しかも、それが結果報告をする方向が提示してるんですよ、町長が言われたように。しかし、まだ確立されてないということなんです。これからの研究課題なんです。だから、今までだめだったという、いわば烙印を押されたことをみんながやろうと言ってるからやるんだっちゅうんでなくて、その確立されてないが、これから方向を向かっていこうとしてるそういう研究も含めて、今やってるものは実施をひとまずストップすると、そして人材育成の方策について研究し直すというふうにするのが、私は一番の賢明な策だと思うんですか、どうですか。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 最初に、ちょっと答弁を補足させてほしいと思いますけれども、私が主体性を持たずにこの取り組みをしょうるということでは決してありません。その点を御理解いただきたいと思います。 それから、今まで取り組んできた役場の人材育成であったり、集団としての組織力を発揮をしてきた人事制度、具体的に言えば年功序列ということになるわけでありますけれども、そういったこれまでの制度のいい点はやっぱり引き継いで、併用しながらやらなくてはならんというふうに思っております。 まず、経済団体と違います、根本的に違う。その点を踏まえながら、我々は人材育成ということ、これは個人主義ということに直結するものでは私は決してないと思っております。当然相手をけ落とすんではなくて、切磋琢磨をする必要は当然にあるわけでありますので。            (10番田中克美君「議長、時間が来ましたので終わりますが、今回の答弁を踏まえて引き続きやりますので、よろしくお願いします。ありがとうございました」と呼ぶ) ○議長(津村忠彦君) 以上をもって田中克美議員一般質問を終了します。 しばらく休憩いたします。 トイレ休憩ということで、11時5分再開予定にしたいと思います。            午前10時55分 休憩            午前11時5分 再開 ○議長(津村忠彦君) 所定の出席がありますので、再開します。 休憩前に引き続き一般質問を続行します。 続いて、澤紀嘉議員一般質問を許します。 澤紀嘉議員。 ◆7番(澤紀嘉君) 議長のお許しをいただきましたので、順によって一般質問を行います。 通告した項目に入る前に、少し町長に前置きして聞きたいと思います。 最近、いたいけな子どもが社会の規範を犯す大人の犠牲になって死に至ると、傷つくというようなニュースが目立っております。少子化の時代には、耐えがたく聞いておるわけですが、この8月、福岡市の市職員が家族5人を巻き込んで死に至らしめるというような悲惨な事故がございました。これを契機に、飲酒運転に対する国民の目というのは、とりわけ厳しいものとなっていると思います。とりわけ公務員、町、この岩美町に勤める職員、議員も公職にある身でございます。社会の規範を盾にして仕事をしているものでございますけども、その規範を犯すような行為、またそれが相手を死に至らしめるというようなことは情状酌量の余地もありませんし、許されることじゃないと思います。 各自治体でも処分の厳重化ということが検討されているということがありますけども、もともと本町には前からかなり厳しい処分の基準があると思います。処分をいわば受ける前に、そういうことを起こさないという心構えが、やっぱり非常に一般の方より必要であると思います。その辺について、意識の徹底というものはやられているものと思いますけど、そういったことで、ちょっと町長、お気持ちを伺います。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 御質問がありましたように、福岡市で本当に3人の子どもさんが飲酒運転の公務員が運転する車に追突をされて亡くなられるというような、悲惨な大事故が起きたわけであります。従来より岩美町では、平成14年に交通事故等に関する懲戒規程というものを定めておりまして、特に徹底を図りながら、職員の自覚を促しておるところでもあります。京都市の環境衛生部局の職員の問題であるとか、あるいは岐阜県庁の公金のストックといいますか、そういうような事象がございます。あわせて折に触れて、こういった事象を取り上げて、事件を取り上げて綱紀の粛正に努めておるところでありますので、御理解をいただきたいと思います。 ○議長(津村忠彦君) 澤議員。 ◆7番(澤紀嘉君) 伺いましたけども、人ごとではございませんし、私も多少酒を好む者でございまして、十分注意していかないけんというふうに思っています。 それでは、通告しております項目の順に質問をさせていただきますが、初めに、このたび新しい議会構成になりました、それに対しての所見を伺いたいと思います。 議会は、さきに行いました選挙から定数12人という、いかにもコンパクトな議員集団になりました。この定数削減の議論を経て12人ということに決定したときのイメージと、それから選挙を経て12人となって初議会で議席に着席したムードとはかなりの落差を感じました、私は。この12人がいかにも少なく感じて、その厳しさと、また責任の重さを感じたのは、私に限らず多くの同僚の方だろうと思います。私ごとでは年長議員ということがあって、その役割もあったんですが、特に寂しく感じました。次は我が身かなと、そうならないようにと、むち打ったような次第でございます。 議員は少数となりましても、議会の存在する意義というものは変わらないと思います。議会の権限、議会の役割を改めて問い直しまして、町民全体の代表としての機能が十分に果たせる少数精鋭として、個々が資質を高め、しっかりと町民の意思を代弁して、その負託にこたえて、よりよい町政の実現に向けて行動できる一員になりたいものだと思っております。 議員が少なくなって、町政に対する物を言う口数、見る目、いろんな住民から聞く耳、それだけその分だけ減ることになると思います。行財政運営を批判、監視するということも、それを果たすということの役割は、議員の持つ、議会の持つ使命の一つでありますが、その機能が低下しては緊張感も低下しますし、それから政治、町政の活力を失うというようなことにつながると思います。議会と町との関係は、対等、同格を建前とする二元代表制の制度の中にあるわけですけども、議会に対する町の優位性が存在していることは、まず実態だろうと思います。 加えまして、このたびのように少数議会となって、町長もくみしやすしと、町の独断専行があったり、ルールを外した執行があったりするような事態は、極めていただけないことになりますし、町民からは、町政がゆがんだ姿に見えることになります。当然、議会を構成する我々議員にも言えることなんですけども、少なくなった分、これまで以上に議会と町とは互いに権限を分かち合って、対立の原理を基本にして、やっぱりつかず離れずの姿勢が、より大切な議会の構成になったんでないかなというふうに思っております。町長の新しい構成議会とこれからどう向き合い、また対峙されていかれるのか、所見をお伺いします。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 改選後、初の定例町議会ということの中で、御質問にございましたように18人の議員さんが12人になられたということであります。私としては、感想として述べさせていただくならば、本当に寂しくなったなと、少なくなったということが、本当に執行部と議会との牽制をし合いながら、切磋琢磨をし合いながら町行政を進めていくということの中で、議員さんもそうですけれども、私自身の責任も以前に比べて非常に大きくなったというふうにとらえております。御指摘をいただいたように、議会の使命、権能をしっかりと尊重しながら、執行部としての責任を果たしていく必要があると思っております。 先だって県内の西部の町村の方で、例えば仮契約を議会承認を経ずに執行したというような事例がございまして、こういったことがございますと、やはり町民から大きく町執行部も議会も信頼を損なうことだろうというふうに思います。改めて、真摯な態度で謙虚に取り組んでまいりたいと思っておるところであります。 ○議長(津村忠彦君) 澤議員。 ◆7番(澤紀嘉君) 総体的に生意気な内容だったかもしれませんけども、町長の所見を伺いました。ここにいる議会の議員も、また聞かれる町民の方も、この姿勢には今後の町政、行財政運営の姿勢に十分期待の持てる所見だったかと思います。議会も、そう言われる、そういう姿勢の町長の足を引っ張らないように、この新しい土俵の中でまわしを締め直していく心境、心構えも大事かと思います。なれから生じる油断、失政は、往々にあることでございます。やっぱりこれからも相互に牽制し合う執行部と議会、これは車の両輪だとよく言われることですけども、この車軸にきしみや摩擦や、あるいは空回りが生じたら、やはり時を惜しまずして手当てをする、そういった姿が、今の大変厳しい財政を迎えている局面に、町民に信頼される議会と町の姿であるんじゃないかと思います。今後とも議会の一員としてもしっかりと取り組みたいと思いますし、執行部もよろしくお願いしたいと思います。 続いて、2番目の新しい国の農政への対応ということでの質問でございます。 まず、農業はやはり人の命を維持して守るために、食糧の安定確保はもちろんのこと、その基盤となる農地を美しい環境で維持することは、国土の保全、自然災害の防御、水源の涵養、人の心をいやす景観形成などの多面的な機能をあわせ持った、まさに人の命を守り、安全安心を提供する産業であると言えます。にもかかわらず、昔から農業の産業としての位置づけというものは、百姓とゴマの油は絞れば絞るほど出るものなりとか、あるいは生かさぬように殺さぬようにというようなフレーズ、また暴政に蜂起した百姓一揆など、虐げられてきた歴史を物語るものがございます。 近年の米づくりといいますと、国民の米離れはとまりませんし、食の西洋化が進み、国民1人当たりの米の消費量は数十年前の半分、65キロ程度だと承知しておりますが、さらに輸入米が追い打ちをかけているのが状況でございます。五、六年前になりますか、かなり議論を醸したミニマムアクセス米のこの米は、鳥取県が生産する量の10倍に当たるということのようですけども、減反目標を達成しましても米余りは解消しませんし、米価は下がり続けておるのが現状でございます。猫の目農政とやゆしながらも、国の政策に協力していれば補助金はもらえた時代はなくなりました。 4年前だと思いますけども、米制度の大きな転換期を迎えることになっております農家や農業団体が主体となって、市場原理に沿った米生産を維持する内容の米政策大綱が打ち出されました。米づくりを根本から見直す構造改革などをされるものでございます。従来の減反政策には、受け入れるに違和感を覚えながらも、国の庇護のもとにあった大型農家にとりましては、いきなり任せられて戸惑いを隠せないと思いますけども、その改革の道筋が示されましたのも4年前だと思います。 さらに、昨年の3月には、見直しされた新しい食料・農業・農村基本計画が策定されまして、担い手育成などのプログラムの各項目が具体化されてきていると思います。いよいよ来年度19年度には、この改革の目玉としての担い手中心の経営安定対策が始動します。加入申込みも始まります。農家が安心して受け入れできる体制づくりにつきまして、行政としても関係機関、団体とも協議を重ねてこられ、検討されて準備もされて、対応する戦略も、また課題も見えていることと思いますが、この新しい国の農業政策に対応する本町農業の現状はどうなんでしょうか。本町の農業の実態把握と現状認識についてお伺いします。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) ただいま農政への町の対応、特に米政策についての対応をただされるとともに、問題点をどのように把握をしておるかという御質問をいただきました。 御質問にもありましたように米政策の大綱が4年前に示され、そしてまた19年度の生産から一部の作物については秋からということに対象がなるわけでありますけれども、米政策の見直しが大きく進められております。それから、品目横断的経営安定対策の設置というのが同時になされ、そしてもう一つは、農地・水環境保全対策というのが新たに新設をされることになっております。町では、この3点について、各地域に出かけて集落座談会を取り組んできたわけでありますけれども、どうしてもいわゆる兼業農家を切り捨てるんではないかと、この政策はそういった側面が非常に色濃く出ておるんではないかという疑念や心配を農家の皆さんからはたくさんいただいておるところであります。 今後の農業の展開の方向としては、1つは集落営農ということでございますし、もう一つは担い手農家の育成ということを一生懸命進めなくてはならん。担い手が育たないところについては集落営農ということをしっかり推進をするわけでありますけれども、担い手がいらっしゃらないような地域というか集落では、なかなかに営農集団すらできづらいという側面も持っております。あわせて、兼業農家分について、農業を引き続き継続して経営し、農業生産に励んでいただく道筋をなかなか見出せないでいるのも実情でございます。 ○議長(津村忠彦君) 澤議員。 ◆7番(澤紀嘉君) いろいろ新しい農政に対して対応の難しさ、また十分まだ地元へ対しての対応もできてないというような内容の答弁だったろうと思います。 同じ項目の中の2番目の質問に入りたいと思いますけども、岩美町の農業は、やはり漁業、観光と並びまして基幹産業だと標榜してはばからないのが、岩美町行政の立場だと思います。小規模農家が多いのが本町の農業形態だと思いますが、2種兼業農家の多くは先祖伝来の田畑に財産としての愛着は根強いと思いますし、これを何とか荒廃させないように、周囲に迷惑をかけないようにと耕作を続けているのが実態だろうと思います。 品目横断的経営安定対策という、いわば所得保障制度のようですけども、こうした制度について農家や集落にとっては、まだまだどういうものかということが十分に浸透していない、あるいは浸透させていないというのが実態だろうと思いますが、やはりそうしたことを考えますと、新しい農政に対しましては多くの課題を抱えることになりますし、現実に今の今、新制度から外れる農家やあるいは農地につきまして、新制度への体制の移行ができるまで、町あるいは県で支える支援が求められると思いますけども、支援といいますか、指導といった方が適切かもしれません。どこにそういった、どのような影響が出てくるのか、あるいはその影響の度合いはどうなのか、またそこにどのような施策を講ずる考えがあるのか、お伺いをいたします。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 新制度への移行に対応できる農家や集落が育つまでの間ということで受け取らせていただきましたけれども、制度としては集落営農の規模ですとか、あるいは認定農業者の規模、国が示すものを、岩美町ではこうしてほしいということで、大体7割ぐらいな面積規模であるとか、あるいは目標にする標準所得というようなものも町独自に下げるべきだということで、知事にもこの手続を今とっておるところであります。 あわせて、やはりそういった営農集団や担い手へという対応ができない農家についてということになると思いますけれども、全体的に申し上げると、あくまでも自立を目指していただくことを前提にしながら、先ほども給食の問題もございましたけれども、地産地消であるとか、高齢者でも手がけやすい作物の振興を図りながら農地を守っていくと。ある意味で、農家の方々が生活的にも自立をするということとあわせて取り組んでいく必要があるというふうに思っております。非常にこの点については、JAもかなり強力に推進をしていただいておるというふうに私は理解をしておりますけれども、特区の中に地元の産品を直売をするコーナーを設けて、非常に多くの高齢化した農家の方々が、中には当然担い手の方もおりますけれども、非常に多く、最近では見られるようになってきております。 あわせて、農業振興公社の役割、あるいは各地の朝市、百円市ということについても、若干メンバーが欠落する傾向に今あるようでありますけれども、そういった仲間づくりを行政としてもしっかりとサポートをしていって、お互いが励みにしていただきながらそういった生産をしていただくと、その生産をされた荷がロットとしてまとまるような誘導をしっかりとやっていただきたいというふうに思っておるところであります。 ○議長(津村忠彦君) 澤議員。 ◆7番(澤紀嘉君) 町長は、農業に対しては自立をということを前から言われておりますし、やはり自治体でも自立が叫ばれますし、企業でもそうです。農業もいわば企業の一つだろうと思います、自立すれば。このたびの制度は、家族農業とは切り離して、要するに認定農家や担い手でない以上は、国のお金ちゅうのは一銭も入らないと、影響度というのは、そういったことが確実に目に見えてくるんだろうと思ってお尋ねしたんですけども、家族農業を続けられるそれはまたそれなりのまた、この中で申しましたけれども、自分とこの財産を先祖伝来の財産を守る。この中で農業のおもしろみを見出し、年寄りの人たちは一生懸命野菜をつくって地元でさばけるというシステム、これも大事だろうと思いますけども、きょうは制度について聞いとるもんですから、その推進はどうかということでございます。 町長は6月議会で、同僚議員さんがやっぱり同趣旨のことをお尋ねしたときに、なるべく新制度に当てはまるところができるようにと、頑張りたいというようなお答えをなさっております。やっぱり今後の農業政策、町の農業政策もそうだと思いますけども、担い手に集中、重点化して、集落営農の法人化を目指すわけです。認定農家、これはちょっとまた集落営農とは趣旨が違うと思いますけども、兼業農家の多い集落等については、やっぱり集落営農の法人化というのが一番の策ではないかというふうに思います。 そこで、熱心なリーダーの育成ということが必要でありますし、しかもやっぱり複数必要であると思います。その辺のところは、行政が自立を誘導する責務といいますか、そういうことになるだろうと思います。そうしますと、家族農業で頑張れない小さい兼業農家も構成員となれることができまして、また参加も可能になるということ。そういったことで、リーダーの育成、そういった担い手になれるリーダーの育成ということに行政が力いっぱいかかわっていってもらいたいと思いますけども、どうでしょうか。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 今後の農業展開の中で集落営農ということをとらえられて、集落営農の展開が兼業農家分も包括をしていく唯一の方法だというふうに私も思っております。当然にこの集落営農を進めていく上ではリーダーが不可欠であります。そういった意味で、生産者団体であるJAさんとも、あるいは県ともしっかりと連携を図りながら、リーダーの指導育成ということについても取り組んでいく覚悟でおります。 ○議長(津村忠彦君) 澤議員。 ◆7番(澤紀嘉君) 似たような内容になると思いますけども、通告しておりますように、次の3点目の内容についてお尋ねします。 新しい農業政策のこのたびの背景には、WTOの農業交渉におきます重要品目、上限関税の設定など、国際競争やルールの厳しさが増してきていること、またうちにあっては農業従事者の高齢化、後継者や担い手不足、生活様式の変化や経済活動の多様化によります家族農業の崩壊で、耕作放棄あるいは休耕によります荒廃農地がどんどん増えて、優良農地が減少していることにあるとも言われております。 WTOのことはさておきまして、多面的な機能を持つ農村環境を維持して、また保全していくためには、自立して攻めの農業ができる認定農業者や集落営農などを含めて、担い手を積極的に育成するということにあると思いますけども、従来、認定農業者になりましてもメリットがないというような声も聞きました。今後は、担い手としてメリットは極めて大きくなるというふうに思います。平たく言って、不耕作地を増やさないためにもやる気のある担い手にお金と農地を集中させて、もうかる農業を実現して生産力を高め、地場産業としての岩美町農業の活気を引き起こすいいチャンスかもしれんと思っております。岩美町のこの地域の特性を生かしながら、新しい国の農業政策のもとで、これからの岩美町の農業のビジョン、どのようにお考えか、お伺いいたします。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 岩美町の農業ビジョンを示せという御質問と受け取らせていただきました。 その前に1点、先ほども少しは触れましたけれども、題目だけは触れましたけれども、農地と水環境保全向上対策という制度について、これも農家の皆さんには説明をさせていただいて取り組んできておるわけでありますけれども、いわゆる環境を守るということについて共同作業をして、その水路の維持管理を図るとか、あるいはグループを結成をして農薬を極端に減らして、有機肥料を使って栽培をするような米づくりを推進をするだとか、これ環境ということとの密接なつながりということでありますけれど、そういった制度も今回は抱き合わせになっておりますので、これについても積極的に推進を図らせていただいております。 ビジョンということに話を戻させていただきますけれども、岩美町にとっては、米についてはやはりブランド米を育成をしなくてはならんと、それはもう米が競争原理の中に完全に置かれてまいりますので、特色ある米、ブランド化を図ることということが避けて通れなくなっておると思っております。どうも鳥取県のコシヒカリは、全国で一番価格が安いというようなことも出てまいっておりますけれども、また取り扱うJAさんから聞きますと、県下の総生産量が全国ベースではなかなか対応ができないというようなこともございます。そうだとするならば、やはり先ほど申し上げたように、米のブランド力あるいは特色をしっかりとつくる必要が1点はあると思います。 それから、やはり新しい作物の特産品化を進めるべきだと、これについては以前から多くの作物、品種に取り組んできたわけでありますけれども、そういった経験を十分に踏まえながら、現在は非常に湿地に適しておると言われるマコモタケというようなものも導入を図っております。あわせて、やはり中山間地域では黒豆であるとか、従来からあったコンニャクであるとか、小豆であるとか、そういうものを町としてもしっかりと推進をしていきたいと、そのように考えております。 そしてまた、各その生産品が品質的にこの履歴がしっかりと確保される、生産者の顔が見える作物づくりということを柱にしながら取り組むべきだろうというふうに考えておるところであります。 具体的に申しますと、その程度しかなかなか見当たらんのが実情でありますけれども、これらをまずは地域内で流通をさせながら、ブランド力を高めてきて、大消費地なり、あるいは今流通の主体がコンビニ等の量販店になっております。そういったところをしっかりと見据えながら、JAさんとも力を合わせて進めていきたいというふうに思っております。 ○議長(津村忠彦君) 澤議員。 ◆7番(澤紀嘉君) 今後のビジョンというか目標というものを聞きました。以前からしっかりと心がけて取り組んでおることだろうと思いますけども、農業が基幹産業だと言いながら、岩美町の目立つ特産がちょっと見えないという寂しい状況だろうと思います。しっかり取り組んでいただきたいと思いますし、また前半は農業の寂しい歴史をちょっとしゃべりましたけども、これからは間違いなく有望産業となるのは農業と環境の部門だということがよく言われます。やっぱり、地域に根差した地場産業の振興、これは地域に安定した活力を生むことになります。これは農業に限らず漁業、観光にも言えることだと思います。 私も以前に地域活性化のための産業の誘致というようなこともお尋ねしたこともありますけども、これはちょっと景気とかの変化がありますと、すぐに地域から引き上げるというようなことがよくあります。そういったことはショックも大きいと思いますし、岩美町もこれから自立して元気な町になるためには、農業を含めた地場産業の振興というものを本当に真剣に取り組んで、振興を図っていただきたいと思います。そういう要望して、次の質問に入ります。 3番目に、地域新エネルギーのビジョンの取り組みについてお尋ねします。 近年は、地球の温暖化が自然のサイクルに確実に影響しまして、異常気象やまた異変的な現象を各地で多発する傾向にあります。その要因となる二酸化炭素を削減することが世界的な規模での議論されているとこでありますけども、その中で地域に眠っている資源を掘り起こしまして、環境に優しいエネルギーをつくり出す。そうすることが県内でも各自治体で積極的に検討され、事業化も進んでおります。 岩美町におきましても、地域活性化につながる新しいエネルギー事業への取り組みとして、その可能性を模索しながら、昨年6月だったと思いますが、町内の一般家庭や事業所から出る生ごみをエネルギーに変えるバイオマスプラントの事業化への取り組みが予算も計上され、示されました。その後、どのように調査、検討されて、事業化に向けての構想というものは進行してるのでしょうか、お伺いいたします。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 新エネルギーへの取り組みにつきましては、いろいろな検討を加えてまいったところであります。特に、御質問にあります生ごみを原料にしたバイオガスのプラント事業については、これはもともと鳥取県のエネルギーの自給率というのが著しく低いと、10%程度だということの中で、一定の地域、自治体をモデルにして新しい、新エネルギーの取り組みを県が推進をいたしてきた経過がございます。岩美町の規模で、人口規模あるいは面積規模でこのバイオマスのエネルギーということでいろいろ検討してほしいという要請がございました。もう一つは、智頭町あたりを中心にして木質のエネルギーということで取り組んでまいってきたわけであります。 17年度にコンサルタントにこの検討をさせました。事業化に向けての当然前提条件をつけながらのコンサルをかけたわけでありまして、この結果が今ごみを処理をしておる経費もその比較の対象に入れますと、さらにプラントの運営費等の部分で400万円ぐらい年間の赤字が出るという結論がございます。このコンサルタントの結果をいま一度役場内部で採算ベースに乗る方法も含めて、そしてまた町が取り組む上で県がどのような支援をしてくれるかということをしっかりと見きわめる中で、また担当常任委員会等にもお諮りをしながら、この新エネルギーへの取り組みを進めていきたいと思っておるところでありますけれども、非常にその報告書が上がってからも、議会の皆さんにもお知らせをすることが非常に遅れておる点をおわびをして、答弁にさせていただきたいと思います。 ○議長(津村忠彦君) 澤議員。 ◆7番(澤紀嘉君) このエネルギービジョンのことは期待して答弁をお待ちしておりましたけども、報告が遅れとることは密かにええ方向で進んでおるんじゃないかという期待でございました。少し残念でございます。やはり風力や太陽光というのはかなり進んでおる、その活用事例は多く見ますけども、このバイオマスを活用する事例ちゅうのはまだ少ないようですし、それだけ注目度もあるということでの期待もございました。丸々だめということではないようでございますので、明るいニュースとして何とか事業化というようなことが見えたら、早々に町民にも発表していただきたいと思います。 ちなみに、このバイオマスとは違いますけども、岩美町でも県内でも先行したと思いますが、てんぷら廃油の利用、これは継続されていると思いますけども、そのてんぷら油の燃料化の広がりというものはどんなんでしょうか、教えていただきます。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) BDF、いわゆるてんぷら油の廃食油を精製をして、ディーゼル燃料にする取り組みを平成16年度にNPOの方々を中心にして取り組んでもらいました。これは事業化採算ベースに乗せるにはどのような規模で、どれだけの範囲で廃食油を集め、それをどういう利用をするかということでの試験を取り組まれたということでございまして、現在は継続しての取り組みはなされていないのが実情であります。 事業化に向けては、やはりそれをガソリンと同じように税制の中でどうとらえていくかとか、あるいは使用するエンジンの改修なり、継続をして使っていくその車両をきちんと充てて、バス会社等が充ててくれる対応の約束が必要であるとか、種々問題がまだあるようであります。一番大きなのは、廃食油を集める仕組みの構築ということだろうというふうに、私は理解をしておりますけれども、このBDFについては、NPOの皆さんが県の助成も財源にされて試験的に取り組まれたということでありまして、今はBDFそのものは岩美町内では行われておりません。継続して行われておるのは、環境大学の方に岩美町の実験プラントとして使った機械が生きておりまして、スクールバスでの利用が現在継続されておるという状況であります。 ○議長(津村忠彦君) 澤議員。 ◆7番(澤紀嘉君) このことは、この間も環境大学の先生にお会いして、吉村先生ですか、南部町でも何か取り組みが始まるというニュースが出ておりました。ですので、岩美町は先駆者だし、どんどん採算ベースで動いとるかなと思いましたけど、なかなか難しいということでございます。ただ、今世紀はやっぱり環境の世紀だと言われる時代でございます。環境ということについては、今後も力いっぱい行政の中で取り組んでいただきたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 澤議員さんの御質問は終えていただいたところでありますけれども、一点だけちょっと追加をさせていただきたいと思います。 それは、鳥取県内、非常に耕作放棄された農地が国道沿線を中心に余計出てきておるということの中で、先般鳥取油田開発というような組織づくりを進められて協賛を、岩美町としても仲間になれということで求められておりまして、会長が石破茂さんがなるようでありますけれども、県も菜種をこの休耕田に植える運動を展開をして、菜種油を石油の代がえに幾ばくかでもしていこうという取り組みが来年から始められる予定であります。こういったことも岩美町としてもしっかりとらえて、取り組んでいきたいというふうに思っております。 ○議長(津村忠彦君) 以上をもって澤紀嘉議員一般質問を終了します。 しばらく休憩いたします。            午後0時0分 休憩            午後1時0分 再開 ○議長(津村忠彦君) 所定の出席がありますので、再開します。 休憩前に引き続いて一般質問を続行します。 続いて、日出嶋香代子議員一般質問を許します。 日出嶋香代子議員。 ◆2番(日出嶋香代子君) 今ちょっと大変上がっておりますけど、後ろで先輩議員が頑張れよ、お水飲めよ、同僚議員がしっかりねって声援を送っていただきました。 それでは、議長の許可を得ましたので、私の一般質問を行います。通告に従いまして、2項目お伺いをいたします。 まずは、秋篠宮紀子様におかれましては、男児御出産、まことに本当におめでたいことでございます。お祝いの席にと子持ちシシャモのフライが、子孫繁栄にとテーブルに上がった家庭もあったようでございます。 さて、このたび選挙で単独自立を目指した本町をともに参加し、つくり変えます岩美町のスローガンで、岩美町議会に議席を与えていただきました。この公約を実行するために4年間私も力いっぱい頑張ってまいりますので、よろしくお願いをいたします。 私のスローガンでもあります岩美町をつくり変えますの一環でもある道徳教育について、町長に見解を伺います。よろしくお願いいたします。 幸いに、まだ岩美町では子どもが親を、また親が子どもをというような凶悪な事件は起きてはいませんが、転ばぬ先のつえでございます。教育の町をモットーとしている町長、教育長には大変感銘をするところでございます。また、初めての議会ではございますので、失礼な質問があるかもしれませんので、済みません、そこはお許しを願いたいと思います。 私も町長と同じく教育の町を目標の一つとして取り上げています。現在の学校道徳教育は、文科省の指導要領を受けて、それに沿って教育委員会が計画書を提出しながら授業を行われていると聞いています。この計画も、最近では受けの授業から能動への計画と変わっているようでございますが、これは2校の先生にお話を伺いました。それぞれに特徴を出そうと先生方も試行錯誤をされているようでございます。実際子どもたちには生かされていないように思うんですっていう声も聞かれました。生活のルーズさ、社会にはルールというものがあるのだという考えが、また耐える、辛抱するといった規範意識が薄いと、教育現場の先生は大変嘆いておられました。これは学校だけの問題でなく、家庭、地域の影響も大事であると思います。自立岩美町、「教育の町いわみ町」としては、文科省の指導要領ではなく、独自に岩美町らしい教育方針を出して、各学校で考え、学び、各学校で特徴のある授業をして、最終的にはその責任は町長であると私は認識をしております。 国家的な見地での教育行政もあると思われますが、地方的な見地での道徳教育を醸成する手段はあると思います。これは教育長が責任を持って決めればいいと思っております。子どもは地域で育てるというような教育方針を出されてもよいのではないでしょうか。岩美町独自の方針を出されてもよいと考えております。 知・徳・体、これは学校の三位一体だと言われた先生がおられました。また、最近あいさつもしない子どもたちがたくさんいて、とても不思議だと言われる一方で、岩美高校生、岩美中学校生の校外ランニング、この途中で生徒が帽子を取り、こんにちはと頭をぺこりと下げる、このとてもよい気分、こういうことも見受けられます。そういう声を町民の皆さんからも耳にしております。 あいさつをするということに対して、これは産経新聞に連載をされてたんですけれど、進化生物学者の長谷川真理子氏という方がおられます。これは、あいさつをするということは敵ではないよ、こんにちはと声を出す、握手をする、そして肩をたたく、抱擁をする、これは道徳の基本であるとも言っておられます。 また、人間は愛する動物だと思います。人間は脳が大きいです、ほかの動物に比べて脳が大きいです。大きな脳を育て上げるにはとても大変です。その産物として人間は複雑なことができるようになっております。その前段階として大きな役目は子育てにあると思います。大変エネルギーが必要です。そこにコミットさせることが愛情であるとも言われております。現在の道徳教育の指導要領では、このあたりの理念をもとに指導されているのか、いま一つ心に響くものもございません。今の道徳教育でよいのか、町長の認識をお聞かせください。 長い時間をとても要するとは思います。生まれてこの方、私ももう60が近いほど生きておりますけれど、長い時間とてもかかると思いますが、その対応を充実しなければ、その時期を失いましたら、なかなかもとに戻るのは大変だと思います。ということを町長と、私は教育長と両方、お二方にお伺いをしたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 日出嶋議員の御質問にお答えをさせていただきます。 道徳教育の重要性、まさに質問の中で述べられたとおりだと私も同感をいたします。今の道徳教育そのものが、義務教育のこの課程の中で行われておる道徳教育が内容的にということになると、私は適正に正しく行われておるという認識をしております。 ○議長(津村忠彦君) 教育長。 ◎教育長(大黒啓之君) 日出嶋議員さんの御質問にお答えします。 岩美町の教育について、岩美町らしい方針、それから地域に合った教育、そういうものを育て上げていかんちゅうといけん、おっしゃいましたそのことについては、私どももそのように努力しておるつもりでございます。特に、岩美町では地域に合った学校に、その学校に適した特色ある教育をするようにということで、町長の配慮で各学校に100万円が配られておるというような例もありまして、そしてそれぞれの学校ではそれぞれの学校の実態に合わせて、そして特色ある教育をそれぞれがつくり上げておるところでございますし、それからおっしゃいました、地域の子どもは地域のみんなが育てていこう、これはもう何年も前からそういうふうなスローガンのもとに、それぞれの地域でも取り組んでいただいております。 特に、5日制が行われました。そのときからこちら、地域の子どもは地域で育てようでということで、各地区の公民館等でいろいろな計画をし、いろんな実践をしていただいておるところでございます。この件に関しましても、それぞれ成果が上がっておるんではないか、そういうふうに私は考えております。 それから、町長が申し上げましたけれども、学校で道徳教育を充実していく、このことに関しましても私は、2つの小学校で議員さん調査をされたということですので、それぞれの学校の校長が申し上げたと思いますけれども、学校における道徳教育は、学校の教育活動全体を通じて行っております。そして、子どもの内面に根差した道徳性の育成が図られるように、それぞれの学校が取り組んでおる、そういうふうに考えておるところでございます。 あいさつのこともございましたが、それぞれの地区、地域で、例えばあいさつ小路とか、あいさつの道とか、あるいはあいさつをしようというような看板をそれぞれの地域で青少協や自治会が中心になって、そういうもの、看板をつくって出したりすることによって、地域の子どもたちのあいさつ、議員さんがおっしゃいましたように、確かにあいさつは道徳の始まりであり進化のもとだとも思いますので、そういうことにも努力もしておるということもつけ加えさせていただきます。 あるいは、落ちとる点があるかもしれませんが、以上、答弁させていただきました。 ○議長(津村忠彦君) 日出嶋議員。 ◆2番(日出嶋香代子君) 今100万円が配られている、学校の自由に使っていいとおっしゃるお答えがありましたけれど、これは100万円を配って、その学校で特徴を出してくださいで、その後のことは聞かれないんですか。その100万円はどういうふうに使われたのか、どういうことに用いられたのかというような後のことは聞かれておられないでしょうか。もし、それがこういうことに使われてる、西小学校ではこういうふうに使わせていただきましたよっていうような報告とか、そういうことはあるのでしょうか。教育長。 ○議長(津村忠彦君) 教育長。 ◎教育長(大黒啓之君) 100万円の使途につきましては、学校と話し合いをする中でこういうことに使った、こういうことに使ったという詳細な報告なども話し合いの中で受けたりもしておりますが、ここに資料を持ってきておりませんので、今気のつくことを申し上げさせていただきます。先ほど……。 そういうことでございます。 ○議長(津村忠彦君) 日出嶋議員。 ◆2番(日出嶋香代子君) 今町長からそこで報告をもらってるから、そこまで言われなくってもいいとおっしゃいましたけれど、でもやっぱりそれは幾ら自由に使っていいお金で、自由にお使いくださいと言われても、やっぱりこれは町民の血税でありますから、一つぐらい教えてくれてもいいではないでしょうか。 ○議長(津村忠彦君) 教育長。 ◎教育長(大黒啓之君) 今、例えば西小ではということがございましたので、西小の例でございますが、先ほどから申し上げておりますように、そういうことの報告は施策の成果ですか、そういうのにも出しておりますので、また詳しいことはそれを見ていただきたいと思いますが。西小では、例えば地域と一緒に行う事業、地域と一緒に行います何々祭りだとか何々祭、そういうものにも使わせていただいておりますし、例えば終業式などを、これはもう鳥取県で一つしかないですけども、海岸で1学期の終業式を行う。そのときに地域の皆さんにお手伝いをいただきながら、終業式の後に海で海水浴もしながら地域の方々と触れ合うとか、そういうふうなことにも使わせていただいたりもしております。 いろいろありますので、また成果、そういうふうなものをお届けもさせていただきましょうか。 以上です。 ○議長(津村忠彦君) 日出嶋議員。 ◆2番(日出嶋香代子君) その成果が西小学校であらわれたらいいと思います。確かに校長先生がおっしゃってました。地域の方の船で見張りというかな、監督をしてもらいながら小学校では海で泳いでると、そういうことが水泳大会だとか、また県の大会だとか、そういうのに生かされたらいいなと思います。教育長、ありがとうございました。 5日制が行われてから各地の公民館などで、子どもの対応、対策が行われてると言われましたけれど、これもなかなか5日制がよかったのか悪かったのか、これもいろいろ考えるところがあるようでございます。 続きまして、いいでしょうか。 それでは、2つ目の質問をさせていただきます。 学校における理念の道徳教育は必ず満足できない理由の一つとして、家庭、社会形成の一員としての連動性が欠けているのではないかと思われます。これはもう子どもだけではありません。大人も子どもも家庭も一つ連動性がとても欠けているのではないかと思われます。その一例として、先ほども出ましたけれど、あいさつについてであります。学校内では朝のあいさつ、帰りのあいさつは十分励行されておりますが、一歩校外に出ると、おはようのおの字も言えない、いや言えない状態で、この現実を見るにつけて、学校と地域社会とがかけ離れているんじゃないかと思われます。社会の一員であるだろうとして首をかしげたくなることもあります。とてもこれが、あいさつができない、子どもたちだけではありません。大人にもあると思います。これが本当に社会の一員であるだろうかと思われます。これは何も子どもだけの本当に問題ではありません。その逆も存在しています。つまり、大人の世界も同じような状態です。 私は、より、社会を形成していくためには道徳心の醸成にあると思います。そのため、学校のみではなく地域住民による地域、それから体験的、しかも実践的な視点に立ちまして道徳教育を推進していく必要があると思っております。その一つとして、地域住民による道徳教育サポート機関、こういうものを立ち上げて向上させなければならないと思っております。町長の見解を伺います。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 社会教育、いわゆる生涯教育の中でもっと大人に対して道徳を、そのために道徳教育サポートセンターというふうにおっしゃいましたけれども、僕は時期としてはやっぱり社会人になってからということでは大変遅過ぎる話だろうと、一つは思いますし、それから社会教育や生涯教育というもの、地区公民館活動、そういった部分で今いわゆる人権教育が盛んに行われております。これと並行として取り上げていくことは可能であろうと思いますし、新たにそういったサポートシステムを行政の側から、住民の皆さんが自主的に立ち上がられて取り組んでいただくのは、こりゃ大いに結構でありますけれども、行政サイドからそのような考えはいたしておりません。 ○議長(津村忠彦君) 日出嶋議員。 ◆2番(日出嶋香代子君) 住民の方がやられるのは結構だけれど、行政としては考えておられないってことですね。どうしてでしょうか。 私は、住民サイドから考えまして、子どものこの道徳ってこと、行政ばかりでもできませんし、また住民だけでもできないと思っとります。これは、やっぱり住民も行政も一体になってやっていかなければ、あんたらは、住民だけでそんなことはしんさいなっていうことはできないと思います。だから、そこに行政の手助けをというようなことは考えておられませんか。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 誤解をしていただいては困りますよ。しっかりと地域、家庭、学校の現場が連携を取る必要性は十分にあると思います。したがって、勝手にやれというふうにとっていただくとちょっと僕は困るんですけれども。当然その立ち上げられるということであれば、行政として支援ができる指導者の問題だとか、教材の問題だとか、いろいろな面で、そりゃ協力していく部分はあろうかと思います。それはいとうものではありません。
    ○議長(津村忠彦君) 日出嶋議員。 ◆2番(日出嶋香代子君) ありがとうございます。協力をしていただきながら、住民サイドでも、私は、一番経験者、それを実践してきて成果の出てる住民、我々、高齢者の方だとか、お父さん、お母さん、それから地域の有識者の方、そういう方たちにも協力をしていただきながら小冊子だとか、それから副読本だとか、そういうものをもって道徳教育にサポート機関、そういうものができたら大変、今の子どもたちにいろんなことを教えてあげられたり、身をもって体験された方が話をされたり、そういう道徳教育の時間があってもいいんじゃないかなと思っております。 それで、学校に行って話を聞かせていただいたのも、その道徳教育の時間ていうものがどういうふうに使われてるかってのがちょっと気になりましたものですから、2校ほど訪ねて話を聞かせてもらいました。そして、そしたらやっぱりその学校、学校に合わせて先生たちも本当に試行錯誤されているようでございます。そこで、足りないところを住民の人たちだとか、地域の方、それから行政が一緒になってそういうふうな冊子だとか、そういうものをつくりたいなあ、つくっていこうというときには行政の方の力添えが、これは必要になると思います。 そして、そういうことをやって、学校でいろんなことが行われて、そのやっぱり責任の所在っていうものもしっかりと決めてというか、心得ておかなければならないと思っとります。多分学校の問題だから文科省が責任をとってくれるんじゃないか、いや、そうじゃない、教育長が責任をとるじゃないか、いやいや町長じゃないかって、住民、それからそれに携わっていく人たちが不安を持たないように、その辺の責任の所在も私は大事ではないかと思っとりますけれど、町長はいかがでございましょうか。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) ちょっと質問にお答えをするまでに、私なりにお話をぜひさせていただきたいと思います。 私が「教育の町いわみ町」をつくろうということを町民の皆さんに呼びかけておる。ずっと私は、それは町づくりは人づくりという基本理念ということの中で申し上げております。具体的にどういうことを町民の皆さんに呼びかけるかというと、町民の皆さんが子どもたちの手本になってくださいと、そういう町にしましょうねということを簡単なことを言っとる。 それからもう一点、学校教育に関しては、教育長が100万円を例に出してしまいましたけれども、私はその100万円はそのお金で事が足りるということで政策としてやっとるわけでは決してありません。学校の自由の裁量というのがない現状の中で、何に使ってほしいかということは、自由に使えと言っておりますけれども、やっぱり岩美町の長い歴史で蓄えた伝統、それから遺徳を持たれる先人、風土、歴史も、そういうものをしっかりと教材にしながら、特色ある学校づくりをしてほしいと。むしろ道徳については、道徳の教え方の内容についてはいろいろなやり方があると思いますよ。真理は不変なんですよ、道徳は。鳥取の道徳と岩美町の道徳、違わんでしょう。少なくとも日本という国であるならば、道徳というのは不変であるべきだと私は思っております。 それから、サポートセンターを立ち上げた場合に、だれが責任をとるかということなんですか。ちょっとその辺がどういう御質問の趣旨かちょっと判じかねたもんですから。            (2番日出嶋香代子君「済みません。そうですね、済みません、はい」と呼ぶ) ○議長(津村忠彦君) 日出嶋議員。 ◆2番(日出嶋香代子君) 今町長にそうですねって言ってしまいましたけれど、サポート機関をつくって、それの責任を町長にっていう意味ではありません。学校全体としての岩美町のこの学校の責任者、いろんなことが起きたときの責任者、起きないにこしたことはないんですけれど、その責任っていうものは果たして町長にあるのか教育長にあるのかということ、サポート機関の問題ではありません。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) それは冒頭に質問の中で町長が責任を負う部分、それから教育長が責任を負うべきだという発言がありましたけれども、ケースによっては私が責任を持たなくちゃならん問題もあります。しかし、今の義務教育制度の中で申し上げるならば、学校の施設関係について、その施設が不備なために事故等があったということについては、私が責任を持たなくてはならんだろうと、それから教育内容で責任を問われるという、その問題が教育の内容にまで及ぶということがあるのかないのかちょっと私も想像がつきませんけれども、そういう教育についての責任は、これは教育委員会が持つわけであります。私が決してその責任を回避するということではないですよ。御理解いただきたいと思いますが。 ○議長(津村忠彦君) 日出嶋議員。 ◆2番(日出嶋香代子君) ありがとうございます。 これもちょっと新聞報道ですけれど、既に欧米ではキレる子どもたちを収容する施設というものがどうもできているようです。日本でもそういう幼児性を持つ親が多くて、子どもをなかなか育て上げれない、教育できないってことでそういう収容施設が必要ではないかというようなことを言われております。今私たちが子育てしてきてる中で、待つっていうことがなかなかできない子どもも大人もおるっていうようなことを話された方がおりましたけど、本当に待つってことは大変だなと思います。 私たちもよく考えみれば、待って生活できたかなあと振り返ってみますと、そのときにはなかなかできなかったと思います。今一番思うのは、やっぱり私たちが大きくなったのも、お父ちゃん、お母ちゃん、おじいさん、おばあさんがおったから大きくこうやって物事が一つずつわかり、生活できてきたと思います。そのことを今の子どもたち、それから家庭にも教育にも入れていけば、3世帯同居までもいかなくても同居っていうことができれば、本当にこのキレる子どもたちだとか、待つ、辛抱するっていう気持ちが生まれるような「教育の町いわみ町」の町であってほしいと願っております。 なかなか本当に失礼な質問もあったかもしれませんけれど、これは私が子育てをした中、そして今まで生き延びてきた中で、思い、感じ、そうしたことを今の教育に、道徳教育の中に入れれないかなあと思いまして、教育長、それから町長に質問をさせていただきました。 私の質問はこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 特には答弁を求められたということではありませんけれども、教育長、町長という教育にかかわる立場の責任ある者として、教育のまちづくりを進めておる者として、道徳教育の重要性については等しく私も同感であります。そして、地域と家庭と学校がより緊密に連携を取る中で、子どもたちを育てていかなくてはならんと。特に、私は家庭の教育ということを折々につけて、例えば保護者会の会合に出ましても、学校はしつけをする場ではないと、それから道徳以前の重要なこと、論理で教えるのではなくて、だめなことはだめだということを子どもにしっかり教えましょうというふうに申し上げとるところでありまして、皆さんももし共感をしていただけるなら、機会をとらえてそういう取り組みをぜひしていただきたいと思っております。 ○議長(津村忠彦君) 以上をもって日出嶋香代子議員一般質問を終了します。 続いて、芝岡みどり議員の一般質問を許します。 芝岡みどり議員。 ◆3番(芝岡みどり君) 議長の許可をいただましたので、質問させていただきます。早速質問に入らせていただきます。 今日、特に成熟した文化を持つ先進国においては、軒並み少子化が進行しています。日本はどうでしょうか。同様に少子化が進行し、合計特殊出生率が1.25と危機的な数値にまで低下しています。少子高齢化社会がどんどん進み、人口減少社会が予想以上に早く到来しています。今直面している現状をしっかり認識することからスタートしなければならないと思います。 そこで、初めに町民の健康を守る重要な役割を担っている岩美病院の運営についてお尋ねします。 先日、地元紙に「休止病棟指導へ」との見出しで、認知症病棟の50床について再開のめどが立たない場合には、今後病床数の削減をするとの記事が掲載されていて、大変驚きました。休止期間の延長は認めない旨の記載もあり、このままでは町民の皆さんが大変不安に思っておられると、私は懸念しております。病棟が休止になった当時、入院していた患者さんは市内の各施設や病院に転院されましたが、家族にとって負担が多くなり、また不便さを感じておられる声を私は伺っています。岩美病院が新築になった当時は、認知症病棟があるということで大変話題になり、町民の皆さんにも安心感を持っていただいたと思います。家族にとっても本人にとっても近くの病院に入院できるということが、どれほど安心につながるかわかりません。町長は、今回の指導を予測されていたのでしょうか。今回の指導をどのように受けとめ、町民に安心していただける病院体制に取り組まれるのか、お伺いします。 さて、働きながら子育てをしている女性が少なくない今日、岩美病院に小児科がないということは不安を抱かざるを得ません。未来の宝物である子どもたちの健康と成長を見守るための一番の対応が、何よりも子どもの命を守るための体制づくりであります。岩美病院にはその大きな使命があると思います。全国的に小児科医師が不足傾向にあることは十分認識しておりますが、医師を確保するために町長はどのような取り組みをされたのか、あわせてお伺いいたします。 ○議長(津村忠彦君) しばらく休憩いたします。            午後1時40分 休憩            午後1時42分 再開 ○議長(津村忠彦君) 所定の出席がありますので、再開します。 引き続き一般質問を続行いたします。 答弁を許します。 町長。 ◎町長(榎本武利君) 芝岡議員さんの御質問にお答えをいたします。 心療内科と認知症の病棟の問題を先にお答えをいたしたいと思います。 岩美病院にとって、この高齢化社会を迎えることを前提にして、しかも公立病院で認知症の病棟を持つ病院は東部には我が岩美町病院しかございません。岩美町病院の最大の特色という認識で改築をし、この病棟の設置と心療科を設けたところでありまして、まず医師確保についてありとあらゆる情報を得る努力から、そして極端に言えば、だめでももともとということの中で、あちこちにお願いをして回っております。特に鳥取大学の医学部には、何とか病院に勤務をしていただく医師をお願いしたいということで再三お願いをしておるのが実情であります。 そのやさきに、先だっての鳥取県の医療審議会という審議機関がございます。実は、この審議会には私も行政の側といいますか、いわゆる医療を受ける立場の代表も含めて委員に入っております。そしてまた、院長の渡辺院長もこの医療審議会のメンバーに入っております。若干その新聞報道では、県が急いで後継医師を確保するようにという要請も含めてあった部分までしか書いてなくて、閉鎖をしたところのベッドについて取り上げるという強制力は持っていないはずでありますし、何よりもこの病院設置に当たって、改築に当たって、この心療科を設けるときには、鳥取県の東部の医療圏域の状況もお話をしたように、公的な病院で岩美町病院だけということの中で、県もぜひつくってくれということを言ってきておる経過があります。この審議会に出るまでもなく、医師確保のことを県に要請をする段階から、県ももっと積極的に医師確保に協力をしてほしいということをあわせてやりとりをしております。 背景としては、民間の病院がベッドの増床あるいは新築等の申請が医療制度の改正も相まって棚をつっとる部分がかなりあると、そこに向けての県の見解というふうに私は理解をしております。これにかかわらず、やはり岩美病院の重要な特色、岩美病院の存在意義を問われる病床でありますので、医師確保に全力を挙げたいと思っております。 それから、小児科の問題は、これも研修医の中から小児科を志望する方を診察に当たっていく仕組みを確立したやさきに、研修医として来られた方が御本人が出産というようなことが起きまして、これも県とも本当に医師派遣の責任、派遣元ということを含めてやっぱり協力してほしいということを言っておるところでありますけれども、全体的な背景としては、医師の養成制度、研修医の制度が大きく影響しておるというようなことやら、どうしても大病院への若いお医者さんの志向が強うございまして、地方の病院が医師不足を起こしておるのは岩美病院ばっかりでなくて大変な状況になっておることでもございます。 ○議長(津村忠彦君) 芝岡議員、再質問は、(1)が済んでから(2)に進むようにしましょうか。再質問は、一つ一つ整理して進みましょうか。 意味がわかりますか。 芝岡議員。 ◆3番(芝岡みどり君) 御答弁ありがとうございました。重ねてお訪ねいたします。 子どもの幸せや安心して子育てができることが確保される町こそ、皆さんに望まれる町だと私は思います。子育てをまちづくりの中心軸に位置づけ、町全体でチャイルドファースト社会、子ども優先の社会、そういうまちづくりを目指すべきだと思いますが、町長の見解をお伺いします。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 子育て支援ということにつきましては、町政の重要な課題だというふうに認識をしております。岩美町ではエンゼルプランあるいは子育て支援のいろいろな制度や支援を取り入れながら今取り組んでおるところでございます。 まず、保育料については、ほかの自治体にはない保育料の軽減施策を行っております。あるいは、放課後の児童クラブ、さらにいま少し中止せざるを得んことになっておりますけれども、病院の中には病後時保育、そういったことを、医療費の助成も学齢までは無料にしておりますし、それぞれ計画に基づく中で諸施策を進めさせていただいておるところであります。 ○議長(津村忠彦君) 芝岡議員。 ◆3番(芝岡みどり君) 御答弁ありがとうございました。 次に、保育所統合についてお伺いします。 町長は、平成12年に岩美保育所整備推進委員会に岩美町保育所のあり方と施設整備はいかにあるべきかについて諮問をされました。その結果、委員会から町内保育所3施設に統合すべきとの答申が出され、既に5年が経過しております。その後、町長は答申についてどのように検討をされたのか、お伺いします。 また、岩美中学校の整備が始まりました。中学校の整備が保育所統合より先に始まった理由をあわせてお伺いします。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 岩美町の保育所整備計画を策定をし、その計画がどのように進捗をしておるかという点と、さらには中学校の建築との計画の入れかえがあっておるんではないかという御質問だというふうに思います。 まず、保育所の整備計画については、町議会もそうですし、計画がまとまったものを公表し、そしてまた各地区に出向きましての、その整備構想ができましたという説明は一通りはしてまいっております。そういう中で、保育所としての整備は大岩の保育所の整備を、ここは園児数が定員をどんどん超えていく状況がございましたし、施設そのものも狭隘で老朽化、そしてまた今の保育ニーズにこたえられないという事情がございました。中身をもう少し申しますと、延長保育であるとかゼロ歳児のお子さんを預かる哺乳のための部屋であるとか、そういうなものがないということで、網代の保育所を統合した場合に受け入れれるように規模も設定をして改築をいたしました。改築ができないのにそういった保育園の建てかえということを行わざるを得なかった理由をまず述べさせていただく中で、これがなぜ進まんのかという点も御理解をいただきたいと思っております。 それは、1つは、小学校の統合の際に地域の住民の方々が、地区の中から子どもの声が聞こえんようになるというようなことは困ると、ぜひ保育所を存続を約束してほしいということが小学校統合の際にあっております。そういった意見を我々もできるだけ尊重させていただくと、しかしながら本当にその園児の数が減っていく現実の中では、やはり子どもさんを持たれる保護者の方の意見やあるいはその保育の効果ということも考えながら、その少なくなった時点でまたぜひ相談をさせてくださいというやりとりがほとんどの地区でございます。 一番私も頭を痛めるといいますか、困っておるのは岩井の保育園、御承知のように非常に民間で長い間お世話になってきておるという実態の中で、今は社会福祉法人化がなされておりますけれども、環境や施設の古さということでは一番急ぐ施設というふうに私も思っておるところであります。そういった統合の方針を踏まえながらの施設整備でなくてはならんということやら、そういった理由がございまして、あえて中学校を先行されるということではなくて、保育所の整備のこれまでの経過から非常に遅れ遅れになってきておるというのが実情でございます。 ことしは蒲生の保育所が園児数が10人を切って6人になってしまうということの中で、やはり小学校に上がったときのことを考えて本庄保育所に変わると、直前まで存続あるいは本庄保育所に通園ということ、二転、三転ありましたけれども、スクールバスに便乗して通っていただいておるのが実情であります。やはり、できる限り今の施設を長く存続をさせたいという思いもございますし、何とか少子化に歯どめがかかって、子どもたちがたくさん生まれてくれるようになれば本当にありがたいんだがという思いであります。 ○議長(津村忠彦君) 芝岡議員。 ◆3番(芝岡みどり君) 御答弁ありがとうございました。重ねてお尋ねいたします。 岩美町においても少子化が進み、休所中の保育所があります。これからも乳幼児数が少なくなる保育所が出てくることも予想されます。少人数より適正な人数の中で乳幼児の保育が行われることにより、自主性、協調性などをはぐくむことができると思います。今町長がおっしゃられたように、岩井保育所は昭和24年建築、本庄保育所は昭和34年の建築です。既に老朽化も進んでいると思います。将来のためにも保育所の統合を決断する時期が来ていると思いますが、まだ方針が明らかになっていません。そこで、保育所統合の時期について町長の見解をお伺いいたします。 ○議長(津村忠彦君) 町長。 ◎町長(榎本武利君) 大変急がれる課題だという認識をしております。今年度いっぱいに第8次の総合計画を今策定をしておりまして、できればこの8次総の中に目標年次を取り上げていく努力をさせていただきたいと思っております。それは、やはり一つには財源の問題もございますし、関係する地域の皆さんの合意ということもございます。そういったことをこの年度内にも当然取り組まなければなりませんし、そういったことの進捗を見ながら、総合計画に盛り込む努力をさせていただきたいと思います。 ○議長(津村忠彦君) 芝岡議員。 ◆3番(芝岡みどり君) ありがとうございました。 私の質問は以上で終わらせていただきます。 ○議長(津村忠彦君) 以上をもって芝岡みどり議員の一般質問を終了します。 これをもって一般質問を終結します。 以上で本日の日程は全部終了しました。 本日はこれにて散会します。 どうも御苦労さんでございました。            午後2時0分 散会 前記会議の経過を記載してその相違ないことを証するためにここに署名する。  平成18年9月19日            岩美郡岩美町議会議長               〃   署名議員               〃   署名議員...